トマトは保存方法によって甘さや日持ちが大きく変わる野菜です。季節や食べるまでの期間に合わせて、「常温」「冷蔵」「冷凍」を使い分けることで、最後まで美味しく楽しむことができます。
1. 常温保存:トマトの「甘さ」と「風味」を優先したいとき
トマトは**追熟(収穫後に熟成が進むこと)**する野菜です。完熟前のトマトや、すぐに食べる場合は常温保存が適しています。
| 保存期間の目安 | 1週間〜10日(季節による) |
| 適した場所 | 15℃〜25℃程度の直射日光の当たらない涼しい場所(冷暗所) |
【常温保存の手順とポイント】
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キッチンペーパーで包む: 衝撃や乾燥、結露を防ぐため、トマトを1個ずつキッチンペーパーや新聞紙で軽く包みます。
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ヘタを下にする: トマトはヘタ(軸)の周りが固く、お尻(果頂部)が柔らかいため、ヘタを下にして置くことで重みによる傷みを防ぎます。
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重ならないように保存: トマト同士がくっつくと、そこから傷みやすくなるため、ザルや保存用のカゴなどに重ならないように並べます。
⚠️注意点:
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夏場(気温25℃以上)は傷みが早くなるため、常温保存は避け、次に紹介する冷蔵保存に切り替えましょう。
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青みが残っている場合は、常温で2〜3日ほど追熟させると甘みが増します。
2. 冷蔵保存:完熟したトマトや夏場の保存に最適
完熟したトマトや気温が高い時期、すぐに使い切れない場合は、冷蔵庫で保存します。ただし、トマトは寒さに弱いため、冷えすぎを防ぐ工夫が必要です。
| 保存期間の目安 | 7日〜10日 |
| 適した場所 | 冷蔵庫の野菜室(冷えすぎず、湿度を保てるため) |
【冷蔵保存の手順とポイント】
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キッチンペーパーで包む: 常温保存と同様に、1個ずつ包んで冷気を直接当てないようにします。
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保存袋に入れる: 包んだトマトをポリ袋やジッパー付き保存袋に入れ、軽く口を閉じます(密封しすぎると蒸れるので注意)。
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ヘタを下にして野菜室へ: ヘタを下にして、トマト同士が重ならないように野菜室に入れます。冷気の吹き出し口付近は避けてください。
【ミニトマトの保存のコツ】
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ヘタを取る: ミニトマトはヘタの根元からカビが生えやすいため、洗って水気を拭き取ってからヘタを取り、保存容器にキッチンペーパーを敷いて保存するのがおすすめです。
3. 冷凍保存:長期保存したいときや加熱調理に
一度に大量に手に入れたり、長期保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍したトマトは、加熱調理に使うと旨味が増し、皮も簡単に剥けるというメリットがあります。
| 保存期間の目安 | 3週間〜1ヶ月 |
| 適した場所 | 冷凍庫 |
【冷凍保存の手順とポイント】
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下処理をする: トマトを洗い、水気をしっかりと拭き取ります。ヘタは包丁でくり抜いて取り除きます。
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保存袋に入れる: 丸ごとか、または使いやすい大きさにカットし、冷凍用保存袋に重ならないように入れ、空気を抜いて口を閉じます。
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冷凍庫へ: 金属トレーなどに乗せて急速冷凍すると、品質の劣化を防げます。
【冷凍トマトの使い方】
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丸ごと冷凍した場合: 凍ったまま水にさらせば簡単に皮が剥けます。凍ったまま切って、煮込み料理やスープに使えます。
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カットして冷凍した場合: 解凍せずにそのまま炒め物やソース作りに使えます。
まとめ:保存方法の使い分け
| 保存方法 | おすすめの期間・状態 | 適温 | 劣化を防ぐコツ |
| 常温 | すぐに食べる、または追熟させたいとき(夏場以外) | 15〜25℃ | 1個ずつ包み、ヘタを下にして冷暗所に置く |
| 冷蔵 | 完熟している、または夏場の保存 | 7〜10℃(野菜室) | 1個ずつ包み、ポリ袋に入れてヘタを下にする |
| 冷凍 | 長期保存したい、加熱調理に使いたいとき | -18℃以下 | ヘタを取り、水気を拭き取り、空気を抜いて冷凍 |
適切な方法でトマトを保存して、新鮮で美味しい状態を長持ちさせましょう。